転職によって年収をアップさせるためのポイント

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転職の目的として、年収アップを狙っている人はたくさんいると思います。
実際、転職によって年収がアップするケースはありますが、厚生労働省の調査（『平成30年雇用動向調査』）によると、37%の人が転職によって給与が上がった一方、34.2%の人が転職によって給与が下がった結果になっています。
勿論、自分がやりたい分野に新たにチャレンジする人や、条件はともかくすぐにでも会社を辞めたい人など、年収アップが最優先の目的ではない人もいるかと思います。
ただ、年収アップを目的にしているものの、なかなか希望の転職が見つからない人もいるかと思いますので、今回は、転職によって年収をアップさせるためのポイントを紹介します。

給与が上がる転職パターン

実は転職パターンによって、給与が上がるパターンと、給与が下がるパターンがあります。
転職によって年収をアップさせるためのポイントを紹介する前に、まずは、どういったパターンだと、給与が上がるのか、解説します。

【パターン①】高度なスキルや豊富な経験がある人の転職

そもそも、中途採用で企業が求める人材は即戦力です。
当然、高度なスキルや豊富な経験がある人は、多くの企業より引き合いがあるため、他の企業より高い給与で採用しようとしますので、結果的に好待遇での転職となるのです。

【パターン②】正しく評価されていなかった人の転職

高度なスキルや豊富な経験がなくても、転職によって給与が上がることがあります。
それは、前職の会社で正しく評価されていなかった人が転職するパターンです。
特に、ブラック企業ですと、不当に低い評価をして、給与を下げることまであります。
現職の仕事内容で他社の求人要項を確認し、現職の給与が極端に低いような場合は、大抵の場合、転職によって給与を上げることができます。

給与が下がる転職パターン

次に、給与が下がる転職パターンを解説します。

【パターン①】未経験の業界や職種への転職

給与が上がる転職パターンでも解説したように、中途採用で企業が求めているのは即戦力になります。
また、未経験者の採用となりますと、企業は教育や育成にお金を掛けなければいけません。
つまり、企業にとっては、新卒採用とあまり変わらないことになります。
未経験の業界や職種へ転職する際には、新卒入社と同等の待遇になることも納得する必要があります。

【パターン②】業界や職種の経験者であるものの、スキルや経験が少ない人の転職

転職市場においては、業界や職種を経験していたとしても、スキルや経験が少ないと、未経験者と同等に扱われることが多いです。
少しだけ業界や職種を経験し、年収アップを狙って、第二新卒として転職を考えている人は注意が必要です。
まずは、スキルを身に付け、重要な役割を経験し、その上で、年収アップのための転職を考えた方がいいでしょう。

【パターン③】UターンやIターンの転職

地方出身の人で東京や大阪で働いているものの、なかなか都会の生活に馴染めず、UターンやIターンで地方への転職を考えている人は多いかもしれません。
地方は都会より家賃や物価がグンと下がるため、最低賃金が低くなっています。
都会から地方へ転職する場合は、ある程度の年収のダウンは覚悟した方がいいでしょう。

転職によって年収をアップさせるためのポイント

転職のパターンによって、給与が上がったり下がったりすることを解説しましたが、個別の転職活動によって、年収アップを実現できるポイントがあります。

【ポイント①】給与水準の高い業界に絞る

年収アップを目的とする転職ということであれば、単純に給与水準の高い業界に絞ればいいのです。
ただ、給与水準の高い業界は、当然、人気の高い業界になりますし、ある程度のスキルや経験がないと書類選考すら通過するのは難しいかもしれません。
そこで、おすすめの業界としては、IT業界や金融業界といった、慢性的な人手不足の状態で、未経験でも転職しやすい業界です。
いきなり大幅な年収アップは難しいかもしれませんが、IT業界や金融業界でしっかりと経験を積んでいけば、現職の給与を大幅にアップさせることも可能です。

【ポイント②】成果を最優先に評価する企業に転職する

とにかくすぐに年収をアップさせたいのであれば、成果を最優先に評価する企業に転職するのがいいでしょう。
この場合、いまだに年功序列を大切にしている大企業より、設立間もないベンキャー企業などもチェックすることをおすすめします。
厳しい環境と思われるかもしれませんが、自分に自信のある人がチャレンジしてもいいと思います。

【ポイント③】業績を大幅に伸ばしている企業に転職する

こちらもどちらかと言えば、ベンチャー企業にありがちですが、企業自体の利益が増えれば、従業員への還元（基本給のアップや賞与の支給）も期待できます。
また、業績を大幅に伸ばしているベンチャー企業であれば、人材確保が追いついていない状況が生まれ、未経験であっても転職しやすい傾向にあります。

【ポイント④】福利厚生が充実している企業に転職する

年収アップは何も基本給や賞与を増やすだけではありません。
福利厚生が充実していて、様々な手当てのある企業に転職すれば、結果的に年収がアップすることになります。
特に、住宅手当のような大きな金額が支給されるような企業であれば、現職より基本給が下がったとしても、住宅手当の分、年収はアップするといったこともあり得ます。

【ポイント⑤】職務経歴書や面接でしっかりとスキルや経験をアピールする

職務経歴書や面接はその人の価値を表すものだと認識しましょう。
仮に未経験の業界や職種への転職であったとしても、これまでの職務経歴で身に付けたスキルや経験はしっかりとアピールすべきです。
企業側がこれだけ優秀な人材であれば高い給与を払ってでも採用したいと思うかどうかが重要です。

【ポイント⑥】採用が決まったあと、企業側と交渉する

中途採用の場合、企業が採用を決めたあと、最終的な条件を詰める交渉があります。
その際、「あまり無理を言うと、採用自体が取り消されてしまう」と不安になるかもしれませんが、もし金額が合わず、採用を見送られた場合は、年収アップの見込みがない企業だったと思い、次の企業を探しましょう。
企業側は少しでも人件費を抑えようとするものです。この交渉で妥協してしまうと、後々、後悔することになります。

自分一人では難しいと思ったら、転職エージェントに相談しよう

転職によって年収をアップさせるためのポイントを6つ紹介しましたが、求人票には「成果を最優先に評価する」とあっても、実際にそうなのか、職務経歴書や面接で何をアピールすればいいのか、採用が決まったあと、企業とどのような交渉をすればいいのか、自分一人で対応するのは難しいこともあるでしょう。
そんな時は、転職のプロである転職エージェントに相談することをおすすめします。
まず、現職での仕事内容と給与が正しい評価なのかだけでも相談してみるといいでしょう。